VivityとPureSee、本当にいいのはどっち?
- 5月17日
- 読了時間: 4分
「PureSeeがいいよ、いやVivityでしょ…」
多焦点眼内レンズを検討している方なら、こんな情報の渦に迷い込んだことがあるのではないでしょうか。どちらも「焦点深度拡張型(EDOF)」という同じカテゴリのレンズで、グレア・ハローが少なく自然な見え方が期待できると注目を集めています。
でも、「結局どっちがいいの?」という疑問に、データで正面から答えた研究がついに登場しました。今回の動画では、この最新論文をもとに、眼科専門医の立場から忖度なしで比較・解説しています。ぜひ動画と合わせてご覧ください。
そもそも「焦点深度拡張型」って何?
VivityもPureSeeも、「焦点深度拡張型(EDOF:Extended Depth of Focus)」と呼ばれる多焦点眼内レンズです。3焦点レンズのように複数のピントを作るのではなく、焦点の幅を広げることで遠方から中間距離まで連続的に見やすくする設計です。グレア・ハローなどの夜間の光視症が少なく、コントラストも良好で、「眼の経年変化に強いレンズ」として近年特に注目されています。
この分野の基礎から知りたい方は、以前の「諸行無常動画」もあわせてご覧ください。
世界初!VivityとPureSeeの直接比較論文
これまでは「単焦点レンズと比べてどうか」というデータはありましたが、VivityとPureSeeを直接比較した研究はありませんでした。今回ご紹介するのは2026年に国際的な眼科専門誌に掲載された韓国のKoh先生らによる研究で、両目にVivityを入れた方とPureSeeを入れた方の術後6ヶ月の成績を直接比較しています。
個々の執刀医の経験談とは異なり、年齢や眼の状態を揃えた条件での比較である点が、この研究の最大の強みです。
近くの見え方はVivityが優勢
結論から言うと、スマホを見るような近方視力や、パソコン作業のような中間視力においては、Vivityの方が優れた視力が出ています。読書など近くを使う作業では明確な差がみられ、「手元が楽」と実感できるレベルの差です。
ただし一点補足しておくと、今回の研究には50〜60代の方が多く含まれており、若い方ほど網膜感度が高いため近くが見やすかった面もあります。EDOFレンズで眼鏡なしの近方視力を得られるかどうかは個人差があります。
遠方・中間距離は両レンズとも同等
一方、お料理や階段の上り下り、道路標識の確認、日中の運転など、遠方・中間距離を使う日常作業ではほとんど差がありませんでした。どちらのレンズも、遠方から中間距離については十分な実力を持っていることが確認されています。総合的な満足度もどちらも非常に高い水準にあります。
見え方の「質」はPureSeeが優勢
近くの見え方ではVivityが優勢でしたが、見え方の「質」という点ではPureSeeが逆転しています。明るい場所でも暗い場所でも、コントラスト感度(もののクッキリ感)はPureSeeの方が高い結果が出ました。
特に夜間の光視症については、PureSee群では気になる症状を訴えた方がほぼおらず、Vivityと比べて大きな差がみられました。論文でも「PureSeeは単焦点レンズと同等の質の高さを維持しながら中間まで見える」と結論づけられています。詳細は動画でご覧ください。
マイクロモノビジョンとの相性
マイクロモノビジョン(片眼をわずかに近視側に設定して近方視力を補う方法)については、PureSeeが有利とされています。PureSeeは遠視側の視力特性が良好で、少し近視設定にしたときに遠方視力が下がりにくいという特徴があります。度数ずれへの耐性にも優れています。
LASIK後・緑内障のある方は?
● Vivity:実績が豊富で、LASIK後や軽度の緑内障など眼に何らかの異常がある方への使用報告が蓄積されています。
● PureSee:コントラストが落ちにくい設計から理論上はそういった方にも向いている可能性がありますが、データはまだ蓄積中です。
「実績のVivity、ポテンシャルのPureSee」という整理がわかりやすいかもしれません。
まとめ:どちらを選ぶべきか
比較項目 | Vivity | PureSee |
近くの見え方 | ◎ 優勢 | △ やや劣る |
遠方・中間距離 | ○ ほぼ同等 | ○ ほぼ同等 |
コントラスト感度 | △ やや劣る | ◎ 優勢 |
夜間の光視症 | 一部に症状あり | ◎ 症状ほぼなし |
マイクロモノビジョン | ○ 使用可能 | ◎ 特に相性良し |
実績・データの豊富さ | ◎ 豊富 | ○ 蓄積中 |
ライフスタイル別の目安
● できるだけ中間距離(70cm〜60cm)の見え方を確保したい → Vivity
● 夜間運転が多い/光視症を絶対に避けたい/クオリティ重視 → PureSee
● マイクロモノビジョンを検討中 → PureSee
どちらを選んでも全体的な満足度は非常に高く、「悪い選択」はありません。大切なのは、ご自身の眼の状態と生活スタイルを専門医としっかり相談して決めることです。
動画もチャンネルもぜひご覧ください
今回の内容は、目玉ちゃんネルの動画でより詳しく解説しています。実際のデータ図表や視力グラフも動画内でご確認いただけます。チャンネル登録・いいねもぜひよろしくお願いします!


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