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円錐角膜の早期発見に向けて

  • 執筆者の写真: 隆司 小島
    隆司 小島
  • 2020年7月30日
  • 読了時間: 2分

以前は、円錐角膜の早期発見はそれほど重要視されていませんでした。それが変わったのは、2003年に世界で初めて報告された角膜クロスリンキング手術によって、円錐角膜の進行を止めることが出来るようになったからです。

私は円錐角膜治療の1つの柱として進行ゼロを掲げています。早く見つけて、それ以上進行させないという方針です。ただ、円錐角膜を早期に診断するためには、角膜形状解析装置という専門性の高い検査器械が必須となり、細隙灯顕微鏡という、よく眼科の診察室で顎を乗せて眼科医が光を当てて観察する検査では、中等度〜重度にならないと診断はつきません。角膜形状解析装置は残念ながらどこの眼科にもあるわけではありません。このため、初期の円錐角膜は眼科受診をしていても見逃されやすい状況があります。

実際に、私の所に円錐角膜疑いとして2019年に紹介のあった100名ほどの円錐角膜患者さんを調べると、角膜形状解析で検査が前医で詳しく行われていたのが約3割でした。

そこで、どこの眼科、コンタクトレンズクリニックでも置いてある、オートレフケラトメーターという器械に着目し、それを用いて研究を行い、初期の円錐角膜のリスクを評価するプログラムを作成しました。この器械は眼科受診されたことのある患者さんは、必ず受けている検査です(のぞくと気球が見えることが多いです)。この研究では新しく作成したプログラムで約8割の初期患者をこのオートレフケラトメータで診断可能となりました。この結果は今月号のAmerican Journal of Ophthalmologyに掲載されました。現在メーカーとも話が進んでおり、近いうちに円錐角膜の診断プログラムが搭載されたオートレフケラトメータが発売される予定です。円錐角膜は早期に診断して進行を止めれば、その後の生活が大きく変わってきますので、今回のプログラムが少しでも役に立って欲しいと心より願っています。



 
 
 

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