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円錐角膜用ソフトコンタクトレンズKerasoft Thin取り扱い開始


私の経験上、円錐角膜の患者さんの90%以上はハードコンタクトレンズで過ごすことが可能ですが、職業的な理由や異物感などから、どうしてもハードコンタクトレンズが合わない方がいらっしゃいます。

今回名古屋アイクリニックで取り扱いを開始したのは、円錐角膜用のソフトコンタクトレンズです。英国ULTRAVISION社の円錐角膜、ペルーシド、角膜移植後などの不正乱視に対して適応となるレンズです。以前は酸素透過性が低いという問題がありましたが、レンズデザインが薄くなりそれを改善しています。特徴はソフトコンタクトレンズですので、装用感が優しいことです。

既に海外の眼科一流紙に論文も掲載されており、これを読むと初期の円錐角膜患者さんを対象にしており、ローズKというハードコンタクトレンズと視力は同等であったことが記されています(Fernandez-Velazquez FJ. Kerasoft IC compared to Rose-K in the management of corneal ectasias. Cont Lens Anterior Eye. 2012 Aug;35(4):175-9. )。重症にも有効と書いてありますが、ソフトレンズですので限界があるのかなと思っています。

現在、名古屋アイクリニックではハードコンタクトレンズが合わない方にはPROSE、ミニスクレラルレンズ、ハイブリッドレンズ、ピンホールコンタクトレンズなどを処方していますが、このソフトコンタクトレンズもこのラインナップに加わるようなポテンシャルを感じています。

未認可のレンズであること、私自身もこのレンズに関してはまだ経験が浅いことから、まずは遠方の方では無く、こまめに診察に来ていただける方に限定して処方していきたいと思います。完全にオープンに処方できるようになったらまたご連絡いたします。価格に関しては、診察料込みで片眼3万円、両眼5万円で最初はご提供できる予定ですが、本格開始したらもう少し上がるかもしれません。

円錐角膜 ソフトコンタクトレンズ


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