3年前のヨーロッパでの角膜学会から注目していました新世代のカスタム角膜クロスリンキングを名古屋アイクリニックに導入しました。
名前の通り、患者さんの角膜の形に合わせて角膜クロスリンキングを行います。まず、手術前に角膜の形状解析検査を行い、その情報を元にデータを入力し、紫外線の照射が行われます。この治療が行えるのは現在のところAvedro社のモザイクシステムだけです。この器械の優れている点は、様々な照射パターンで角膜に紫外線を照射できる点と、アイトラッキング機構がついており、患者さんの目の動きに追従した精度の高い照射が行える点です。この2つの機能によってカスタム角膜クロスリンキングが可能になったのです。
カスタム角膜クロスリンキングのメリットは単純に円錐角膜の進行予防だけでなく、角膜の形を改善し視力向上が期待できる点です。円錐角膜が中等度程度の患者さんにおいては、角膜形状が良くなることにより、ハードコンタクトレンズの装用感の改善が期待できます。
デメリットは、通常の手術よりも少し時間がかかることと、どうしても目が大きく動いてしまう場合は、出来ないことがあることです。
詳しくはカスタム角膜クロスリンキングのページを作成しましたので、そちらを参照してください。
今週、ウィーンで行われる学会にも参加予定ですので、そこでもこの治療に関する講演が多数あり、またこのブログでもフィードバックしたいと思います。